初回面接

面接の時間になるまで、入り口のベンチでお待ちください。準備ができましたら、お声がけします。面接室では、右の写真で手前の椅子に腰かけていただきます。
初めはおいでになった理由(主訴)を心理学的にどう理解できるか、どのような支援が役に立ちそうか、こちらでお引き受けするの適切か、見立てていきます。その結果については、なるべく初回にお伝えできるように努めています。
なお医療機関の受診を優先した方が良いと思われる方には、ご紹介をしています。

カウンセリングと心理療法

私たちは自分のことを話しているうちに、ふだんとは違う見方ができるようになったり、新しい考えが浮かんできます。でも相手が友人や家族だと話しづらいこともあるし、話したことが自分にはね返ってきたりもします。それに自分の話にじっくり向き合ってもらえることは、現実にはほとんどありません。カウンセリングでは心の働きについての知識をもって、訓練を積んだカウンセラーが傾聴します。

私たちのこころの動きは、大半が無意識の領域にあると言われています。その無意識にアプローチすることで、ものの見方や行動の仕方を変えていこうとするのが心理療法です。「療法」からは医学モデルによる症状の除去をイメージしがちですが、人の成長は一生涯続くと考える心理学モデルによっています。今までにない「何か」をプラスしていくことで、ご自分をかけがえのない存在として感じることができるように、お手伝いするのがセラピストの役割です。

「モノより体験」とか「こころの時代」と言われてはいますが、いまは「こころ」がコンピュータの仮想空間や疑似コミュニケーションに拡散しているように見えます。自分のこころに向き合うことがなくなって、「こころもとなさ」を感じる人が増えているのかもしれません。生きるのが難しいと感じたとき、じっくりこころに向きあってみるのはいかがでしょうか。そのために最適と思われるお部屋と設備、技法をもってお待ちしています。

臨床動作法

心理療法には色々な流派がありますが、そのほとんどは言葉を仲立ちにしており、また外国から輸入されたものです。それに対して臨床動作法は、身体の感じと動きを仲立ちにする、日本で生まれた心理療法です。
身体の使い方は心の働きそのものであり、心の不調があるときには必ず身体の不調も現われます。たとえばうつ状態やパニック障害の方は、しばしば猫背や肩こりがひどくなっています。臨床動作法は身体をゆっくり動かす課題を通して、しなやかでたくましい生き方ができるように援助します。

・これほど身体を動かすのが難しいとは、気づかなかった
・知らないうちに、肩ひじを張って生きていることに気づいた
・力を抜けるようになったら、無理しなくても姿勢を真っ直ぐにしていられる

といった感想をもつ人が多くいらっしゃいます。自分自身がしっかりした感じになってくると、それまでの問題が気にならなくなったり、自由に行動できるようになったりしてくるようです。
幼児から高齢者まで、取り組んでいただくことができます。「話さなくて良い」のでトラウマに苦しんでいる方や聴覚障害のある方、あるいは私の英語力でも外国の方に対応できます。肩こりや五十肩、腰痛などを解消する健康法としても、楽器演奏やスポーツの向上法としても、また脳卒中後遺症のリハビリテーションとしても、幅広くお役に立てる対人援助法です。

家族療法

家族の関係がぎくしゃくしたり、家族のことで困っていても、相手の行動を変えることはなかなかできません。でも家族内の関係性を変えることは、案外に簡単にできてしまうことがあります。
地方には家族療法の専門機関がないためか、「こういうことは、どこに相談したら良いか分からなかった」と言われます。たしかに病院でもなく、法律家でもなく、役場でも警察でもありません。希望される方はご夫婦で、あるいはご家族でおいでください。セッションは1コマ(50分)では時間が足りないことが多いので、2コマを続けてお取りになることをお勧めします。